農業DXの進め方|現場定着・データ活用・外部アドバイザーの役割

現場に定着し、データが経営に活きる農業DXの進め方
農業DXを推進し、持続可能な農業経営を実現するためには、現場の理解を得ながら適切な社内体制を構築することが不可欠です。
本記事では、現場の納得と参加を得る体制構築のポイントや、蓄積した情報を経営判断に活かすデータ活用戦略、外部アドバイザーの具体的な役割について解説します。
近年、多くの農業法人が効率化を目指して農業DXに取り組んでいますが、いざ推進しようとすると「現場の従業員が新しいシステムを使ってくれない」「データを集めたものの経営に活かせていない」といった壁に直面するケースも少なくありません。
農業DXを成功させるためには、単に最新技術を導入するだけでなく、現場の課題から逆算した運用ルールの策定や、必要に応じて専門家の知見を取り入れることが重要です。
本記事を通じて具体的な推進手順を理解し、組織全体で取り組む農業DXの実現にお役立てください。
現場の納得と参加を得る農業DX推進体制のつくり方
農業DXが現場に定着しない原因を、従業員のITリテラシーや変化への抵抗だけに求めるべきではありません。導入目的が共有されていない、入力作業が増える、取得したデータが現場へ還元されないなど、推進方法や運用設計に問題があるケースも少なくありません。

●現場の課題を可視化し目的を共有する
まずは、現在の農作業における工程や労働時間を詳細に洗い出し、現場が抱えている課題を客観的に可視化します。「特定の時期に作業が集中して負担が大きい」「品質のばらつきをなくしたい」といったリアルな課題を抽出したうえで、それを解決するための手段として農業DXを位置づけます。
「システムを導入すること」自体を目的とするのではなく、「現場の負担を減らすため」「よりよい作物を作るため」という明確な目的を従業員と共有することが、反発を防ぐ第一歩となります。
●小規模に試し、効果を確認してから広げる
新しいシステムやデジタル技術を導入する際は、最初からすべてのほ場や作業工程へ展開するのではなく、一部のほ場、品目、作業を対象に小規模な実証から始めることが重要です。
例えば、作業日誌のデジタル化であれば、すべての従業員へ一斉に導入するのではなく、特定の品目や担当者から試します。環境センサーであれば、課題が発生しやすいほ場へ限定して設置し、取得したデータが実際の判断に役立つかを確認します。
実証前には、作業時間、入力時間、人員、資材使用量、収量、品質など、導入効果を確認するための指標を決めておきます。導入前後の数値を比較することで、技術の効果や費用対効果を客観的に判断できます。
数値上の効果だけでなく、現場の従業員が無理なく使えたか、通信環境に問題がなかったか、従来の作業より負担が増えていないかといった運用面も確認します。
小さな範囲で試し、問題点を改善したうえで対象を段階的に広げることで、導入リスクを抑えながら現場への定着を進められます。
●現場の作業環境に合わせて入力方法を設計する
農業DXを現場へ定着させるためには、従業員へ操作方法を教える前に、実際の作業環境に合った入力方法になっているかを確認する必要があります。
筆者が農業法人の作業日誌のデジタル化に携わった際、当初は事務所のパソコンから入力する仕組みを導入しました。
しかし、農作業を終えた従業員が事務所へ戻り、その日の作業を思い出しながら改めてパソコンへ入力する運用は負担が大きく、十分には定着しませんでした。
そこで、実際の作業環境や従業員の動きを確認し、スマートフォンや音声入力など、現場で使いやすい方法を検討しました。
農業現場では、強い日差しで画面が見えにくい、手が土や水で汚れている、手袋を着用している、作業中に文字入力の時間を確保しにくいといった、事務所とは異なる条件があります。
システムが使われない原因を、従業員のITリテラシーや変化への抵抗だけに求めるべきではありません。誰が、いつ、どこで入力するのかを確認し、入力項目を必要最小限に絞ることが重要です。
気温、湿度、位置情報、農機の稼働時間など、自動取得できるデータについては、センサーや農機との連携によって、できる限り手入力を減らします。また、新しいシステムを追加するだけでなく、従来の紙の日報や重複入力など、廃止できる作業も整理します。
農業DXでは、現場の従業員へ操作を求める前に、入力負荷と利用場面を設計することが欠かせません。
●操作教育と相談できる体制を整える
現場で無理なく使える仕組みを整えたうえで、従業員の経験や役割に合わせた操作教育を行います。
一度の研修で多くの機能を説明するのではなく、日常業務で使用する基本操作から始め、実際の作業を通じて段階的に習得できるようにします。画面の操作手順だけでなく、「なぜこのデータを記録するのか」「入力した情報を誰が何に使うのか」まで共有することが重要です。
操作方法をまとめた簡潔なマニュアルや動画を用意し、分からないことがあった場合にすぐ確認できる状態をつくります。また、現場の従業員が困った際に相談できる担当者を決め、問題や改善要望を共有できる窓口を設けます。
特定の担当者だけがシステムを操作できる状態では、その人が不在になった際に運用が止まるおそれがあります。複数の従業員が基本的な操作とデータの見方を理解できるようにし、担当者、管理者、経営者それぞれの役割を明確にします。
導入後も現場から意見を集め、入力項目、操作方法、マニュアル、運用ルールを継続的に見直すことで、システムを現場の業務へ定着させることができます。
データを経営判断につなげる5つのステップ
農業DXでは、気温、湿度、土壌水分、作業時間、資材使用量、収量など、さまざまなデータを取得できます。
しかし、データを集めてグラフを表示するだけでは、経営改善にはつながりません。重要なのは、データを使って何を判断し、誰がどのように行動を変えるのかを、あらかじめ決めておくことです。

取得できるデータを増やすのではなく、経営課題の解決に必要なデータへ絞り、導入前後の変化を検証することが、農業におけるデータ活用の基本です。
ここでは、蓄積したデータを現場改善や経営判断につなげるための5つのステップを解説します。
●蓄積データを現場改善や経営判断につなげるための5つのステップ
1.データで答えたい経営上の問いを決める
最初に、データを集める目的を明確にします。
例えば、次のような経営上の問いが考えられます。
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どのほ場や品目の利益が低いのか
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どの作業工程に多くの時間がかかっているのか
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収穫や出荷が可能になる時期と数量はいつか
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資材の使用量を減らしても品質を維持できるか
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病害虫が発生しやすい環境条件は何か
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熟練者と他の従業員では作業結果にどのような違いがあるか
「取得できるから集める」のではなく、「どの判断に使うのか」から必要なデータを決めることが重要です。
問いが明確になっていなければ、データを蓄積しても、何を見ればよいのか分からず、活用されないままになる可能性があります。
2.導入前の作業と数値を把握する
農業DXの効果を確認するためには、導入前の状態を把握しておく必要があります。
例えば、作業時間を削減したい場合は、現在、誰が、どの作業に、どの程度の時間を使っているのかを記録します。資材費を削減したい場合は、品目やほ場ごとの肥料、農薬、燃料などの使用量と費用を把握します。
導入前の基準となる数値がなければ、システムや機械を導入した後に、本当に改善したのかを判断できません。
最初からすべてのデータを正確に集める必要はありません。改善したい課題に関係する作業時間、人員、費用、収量、品質、回数などから把握します。
3.取得するデータを必要最小限に絞る
データ活用では、取得する項目を増やすほどよいとは限りません。
入力項目が多くなると、現場の従業員の負担が増え、記録が続かなくなる可能性があります。取得したデータが経営判断や現場改善に使われなければ、その入力作業は現場にとって単なる負担になってしまいます。
誰が、いつ、どの場面で入力するのかを確認し、本当に必要な項目へ絞り込みます。
気温、湿度、位置情報、機械の稼働時間など、センサーや農機から自動取得できるデータは、できる限り手入力を減らします。また、新しいシステムを導入する際は、従来の紙の日報や表計算ソフトなど、廃止できる記録も合わせて整理することが重要です。
データ量の多さではなく、現場が無理なく記録を続けられ、実際の判断に使えるかを基準に設計します。
4.誰が、いつ、どのデータを確認するか決める
データを蓄積しても、確認する担当者やタイミングが決まっていなければ、経営判断には使われません。
例えば、現場の従業員が日々の作業内容を記録し、管理者が週ごとに作業の進捗や労働時間を確認し、経営者が月ごとに品目別・ほ場別のコストや収益性を確認するといった役割分担が考えられます。
環境データについても、どの数値がどの程度変化した場合に、誰へ連絡し、どのような作業を行うのかを決めておく必要があります。
具体的には、次の項目を整理します。
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誰がデータを入力するのか
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誰が内容を確認するのか
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どの頻度で確認するのか
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どの数値を判断基準にするのか
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異常があった場合に誰が対応するのか
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判断結果を誰へ共有するのか
データ活用のルールを業務の中に組み込むことで、特定の担当者だけに依存せず、組織として継続的に利用できるようになります。
5.データを行動へ変え、効果を検証する
データ活用の目的は、分析結果を眺めることではなく、次の行動や経営判断を変えることです。
例えば、作業時間の分析によって負担の大きい工程が分かれば、人員配置や作業手順を見直します。ほ場別のコストが分かれば、作付けや資材投入の方法を変更します。
生産状況と販売情報を共有できれば、出荷時期や数量を踏まえた営業活動につなげられます。環境条件と病害虫の発生傾向が分かれば、発生後に対応するのではなく、事前に対策を講じることも可能です。
行動を変更した後は、導入前に把握した数値と比較し、どの程度の効果があったのかを確認します。
作業時間が短縮されても、入力時間やシステム利用料が増えていれば、全体として費用対効果が得られていない場合があります。収量が増えても、資材費や光熱費が大幅に増えていれば、利益が向上しているとは限りません。
作業時間、コスト、収量、品質などの数値と、現場の使いやすさの両方を確認し、運用方法を改善します。
●データは次の一手を考えるための道具
農業DXにおいて、データを集めること自体が目的ではありません。
データは、現在の状況を把握し、次に何を変えるべきかを考えるための道具です。
経営上の問いを明確にし、導入前の数値を把握したうえで、取得するデータを必要最小限に絞ります。そして、誰が、いつ確認し、どのような行動へつなげるのかを決め、導入後の効果を検証します。
このサイクルを繰り返すことで、経験や勘にデータの裏付けを加え、個人の知識を組織全体で活用できる経営資源へ変えることができます。
農業DXを前に進める外部アドバイザーの具体的な役割
農業DXは、ITや農業機械に詳しい人材を配置すれば成功するものではありません。
経営者、現場の従業員、IT事業者、農機メーカーなど、それぞれが異なる立場や専門知識を持っているため、目的や課題について認識がずれたまま計画が進むことがあります。
例えば、経営者は規模拡大や収益向上を期待していても、現場では入力作業や機械操作の負担が増えることを懸念している場合があります。一方、技術事業者はシステムの機能を説明できても、農作業の流れや経営課題を十分に把握できているとは限りません。
外部アドバイザーの役割は、単に導入する技術を選ぶことではありません。経営ビジョンと現場課題を整理し、農業者と技術事業者の間に立って認識をそろえ、実行可能な農業DXの仕組みをつくることです。
●経営ビジョンと解決すべき課題を整理する
外部アドバイザーを活用する最初の目的は、導入する技術を決めることではなく、農業DXによって実現したい経営の姿を明確にすることです。
「5年後、10年後にどのような農業経営を実現したいのか」「誰に、どのような農産物やサービスを提供したいのか」「現在の経営で何が成長の妨げになっているのか」を整理します。
例えば、人手不足に対応しながら規模を拡大したいのか、品質や収量を安定させたいのか、ほ場別の採算を把握したいのか、熟練者の技術を次世代へ継承したいのかによって、必要な取組は異なります。
外部アドバイザーは、経営者へのヒアリングだけでなく、現場の作業状況も確認し、優先して解決すべき課題を整理します。
●経営者と現場の認識をすり合わせる
農業DXを進める際、経営者と現場の従業員では、課題の捉え方や導入に対する期待が異なる場合があります。
経営者が作業効率化を期待していても、現場では「入力作業が増えるのではないか」「これまでの方法を否定されるのではないか」という不安を感じることがあります。
外部アドバイザーは、経営者と現場の双方から意見を聞き、農業DXに取り組む目的、変える作業、変えない作業、期待する効果を整理します。
現場の従業員を単なるシステム利用者として扱うのではなく、検討や実証に参加してもらうことで、実際の作業に合った運用方法を設計しやすくなります。
●現在の作業工程と数値を可視化する
農業DXの効果を判断するためには、導入前の状態を把握しておく必要があります。
外部アドバイザーは、誰が、いつ、どの作業を行い、どの程度の時間や費用がかかっているのかを整理します。
具体的には、次のような項目を確認します。
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作業工程と担当者
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作業時間と必要な人数
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ほ場間の移動や待ち時間
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資材、燃料、農薬、肥料などの使用量
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収量、品質、廃棄量
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記録や入力にかかる時間
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品目別、ほ場別の売上とコスト
現在の作業と数値を可視化することで、どの工程を優先して改善するべきか、デジタル技術によってどの程度の効果が期待できるかを検討できます。
また、導入前の数値を基準として持つことで、導入後の効果を客観的に確認できるようになります。
●技術やサービスを中立的に比較する
農業DXに利用できる技術やサービスには、ロボット農機、ドローン、環境センサー、営農管理システム、受発注システム、作業受託サービスなど、さまざまな選択肢があります。
外部アドバイザーは、特定の製品やメーカーを前提とせず、経営課題、作物、経営規模、ほ場条件、人員体制、通信環境などに合わせて選択肢を比較します。
比較する項目は、機能や導入価格だけではありません。
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現場で無理なく操作できるか
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入力作業が増えないか
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既存の業務やシステムと連携できるか
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保守や故障時の対応体制があるか
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導入後に継続的な費用がどの程度発生するか
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蓄積したデータを出力、移行できるか
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レンタル、共同利用、作業受託で代替できないか
●小規模実証と評価指標を設計する
などを確認します。
現状分析の結果、作業手順や役割分担の見直しだけで課題を解決できる場合は、技術を導入しないという判断も重要です。
導入前の段階で効果や現場での使いやすさを判断しにくい場合は、最初から全社へ展開するのではなく、一部のほ場、品目、作業工程を対象に小規模な実証を行います。
外部アドバイザーは、実証する範囲、期間、担当者、利用する技術、確認する数値などを整理します。
実証前には、作業時間、入力時間、人件費、資材使用量、収量、品質、販売単価、利用率など、導入前後を比較できる評価指標を設定します。
技術が正常に動いたかだけでなく、現場の従業員が無理なく使えたか、入力や確認の作業が増えすぎていないか、費用に見合う効果が得られたかを確認することが重要です。
十分な効果が得られなければ、対象とする作業、入力方法、役割分担、利用する技術などを見直します。改善しても効果が見込めない場合は、導入を見送ることも外部アドバイザーの重要な助言です。
●入力負荷と運用ルールを見直す
システムが現場へ定着しない場合、従業員のITリテラシーだけが原因とは限りません。
入力項目が多い、作業後に事務所へ戻って入力しなければならない、紙とシステムの両方へ記録しているなど、運用設計そのものが現場に合っていない場合があります。
外部アドバイザーは、誰が、いつ、どこで、何を入力するのかを確認し、経営判断や現場改善に必要な項目へ絞り込みます。
気温、湿度、位置情報、農機の稼働時間など、自動取得できるデータは、センサーや農機との連携によって手入力を減らします。また、新しい仕組みを追加するだけでなく、廃止できる紙の記録や重複作業も整理します。
さらに、誰が入力し、誰が確認し、どの数値をもとに誰が判断するのかという運用ルールを明確にします。
●関係者の役割分担と人材育成を支援する
農業DXは、推進担当者一人だけで進めるものではありません。
経営者、現場の従業員、管理者、IT担当者、技術事業者などが、それぞれの役割を理解し、共通の目的に向かって取り組む必要があります。
外部アドバイザーは、プロジェクトの責任者、現場での入力担当者、データを確認する管理者、経営判断を行う経営者などの役割を整理します。
また、特定の担当者だけに操作方法や知識が集中しないよう、複数の従業員が基本的な操作とデータの見方を理解できる体制づくりを支援します。
単に操作方法を教えるだけでなく、「なぜこのデータを記録するのか」「記録した情報をどの判断に使うのか」を共有することが、人材育成と現場定着につながります。
●農業者と技術事業者の間を翻訳する
農業者とIT事業者、農機メーカーでは、使用する言葉や課題の捉え方が異なります。
農業者が感じている「作業が面倒」「管理が大変」といった課題を、そのまま技術事業者へ伝えても、必要な機能や仕様へ落とし込めない場合があります。
一方、技術事業者が説明する機能やデータ項目が、農業現場でどのように役立つのかが伝わらないこともあります。
外部アドバイザーは、農業現場の課題を技術要件へ置き換え、技術事業者の提案を農業者に分かる言葉で説明する「農業とITの翻訳者」としての役割を担います。
さらに、農業者、IT企業、農機メーカー、自治体、JA、研究機関などの関係者をつなぎ、目的、役割、スケジュール、評価方法を共有することで、農業DXを「チーム戦」として進めやすくします。
●導入後の効果を検証し、改善を続ける
農業DXは、機械やシステムを導入した時点で完了するものではありません。
導入後に、作業時間、コスト、収量、品質、入力負荷、システムの利用率などを確認し、当初の目標を達成できているかを検証します。
期待した効果が得られていない場合は、技術の性能だけでなく、入力方法、運用ルール、担当者、対象とした作業などを見直します。
効果が確認できた場合は、対象となるほ場、品目、作業工程を段階的に広げます。十分な効果が得られない場合は、導入範囲の縮小、別の技術への変更、利用の中止なども検討します。
外部アドバイザーには、導入を勧めることだけでなく、数字と現場の状況をもとに、続けるか、改善するか、見送るかを客観的に判断する役割があります。
●外部アドバイザーは農業DXを進めるチームのハブ
外部アドバイザーは、農業DXに利用する製品を選ぶだけの存在ではありません。
経営ビジョンと現場課題を整理し、経営者と従業員の認識をそろえ、作業や数値を可視化したうえで、技術やサービスを中立的に比較します。
さらに、小規模実証、評価指標、入力方法、運用ルール、役割分担、人材育成、導入後の効果検証までを一つの流れとして支援します。
経営者、現場の従業員、IT企業、農機メーカー、自治体、JAなどをつなぐハブとして、関係者が共通の目的を持って取り組める状態をつくることが、農業DXにおける外部アドバイザーの重要な役割です。
●農業DXの推進・現場定着ならスマートアグリコンサルタンツ合同会社へ
スマートアグリコンサルタンツ合同会社では、農業法人、農業関連企業、異業種から農業への参入を検討する企業、自治体、JA、農業関係団体などを対象に、農業DXの構想策定から現場への定着、導入後の効果検証まで支援しています。
当社は、特定の製品やメーカーを前提とせず、まず「5年後、10年後にどのような農業経営を実現したいのか」「現在、どの課題を優先して解決すべきか」をお客様と一緒に整理します。
そのうえで、現在の作業工程や数値の可視化、技術・サービスの中立的な比較、小規模実証、評価指標の設計、入力負荷を抑えた運用ルール、人材育成、導入後の効果検証まで支援します。
また、「農業とITの翻訳者」として、経営者、現場の従業員、IT企業、農機メーカー、自治体、JAなどの関係者をつなぎ、それぞれの強みを持ち寄る「チーム戦」として農業DXを進められる体制づくりを重視しています。
「何から始めればよいか分からない」「経営者と現場の認識が合わない」「データを集めても活用できていない」「導入したシステムが定着していない」といった段階からご相談いただけます。
【Q&A】農業DX推進に関するよくある質問
Q1.農業DXを現場に定着させるにはどうすればよいですか?
A.まず、経営者と現場の従業員が導入目的を共有し、解決したい課題を明確にすることが重要です。システムが使われない場合は、従業員のITリテラシーだけを原因とせず、入力項目が多すぎないか、実際の作業環境に合っているか、紙との二重入力が発生していないかも確認します。一部のほ場や作業から小規模に試し、現場の意見を反映しながら改善していくことが定着につながります。
Q2.蓄積したデータを経営判断に活かすためのポイントは何ですか?
A.「どの判断に使うデータなのか」を先に決めることです。導入前の作業時間やコストなどを把握し、取得するデータを必要最小限に絞ります。そのうえで、誰が、いつ確認し、どの数値をもとに行動を変えるのかを決め、導入前後の効果を検証します。
Q3.外部アドバイザーを活用するメリットは何ですか?
A.経営ビジョンと現場課題の整理、経営者と従業員の認識のすり合わせ、技術・サービスの中立的な比較、小規模実証、運用ルールの設計、導入後の効果検証を一貫して支援してもらえる点です。農業者と技術事業者の間をつなぎ、効果が見込めない場合には導入を見送る判断を支援することも重要な役割です。
スマート農業・農業DXや農業コンサルに関するコラム
農業DXの推進に向けたご相談はスマートアグリコンサルタンツ合同会社へ
社名
スマートアグリコンサルタンツ合同会社
所在地
〒104-0061 東京都中央区銀座7丁目13-6サガミビル2階
事業概要
・農業分野における調査、研究、情報収集、分析及び情報提供並びにこれらに関する支援業務
・農業分野における営農計画、農業経営・営農上の課題整理、改善支援及び人材育成
・農業分野に関する情報の分析、加工、提供、販売及び出版
・農業分野に関するイベント、セミナー、研修、講演会等の企画及び運営並びに講師、
専門家等の斡旋及び派遣
・インターネットその他の通信ネットワークを利用した農業分野に関する情報発信、
情報交換及び情報提供サービスの企画及び運営
・農業経営及び営農上の課題解決に資するデジタル技術その他の各種技術に関する調査、評価、
情報提供及び普及啓発
・前各号に附帯又は関連する一切の業務
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