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衛星データで「畑」から「食のサプライチェーン」へ――Agriee「GrowthWatcher」の挑戦を私が応援する理由

【はじめに/重要なお知らせ】本記事は、株式会社Agrieeの事業および取り組みについて、スマート農業・農業DXに関わってきた筆者の個人的な見解として紹介するものです。特定の有価証券への投資を推奨・勧誘したり、投資判断に関する助言を行ったりすることを目的としたものではありません。株式会社AgrieeがFUNDINNOで募集する株式は非上場株式であり、投資元本が保証されるものではありません。事業状況によっては投資額の一部または全部を失う可能性があり、自由に売却できない可能性もあります。投資を検討される場合は、本記事のみを判断材料とせず、必ずFUNDINNOが提供する募集ページ、契約締結前交付書面、リスク情報その他の開示資料を十分に確認し、ご自身の判断と責任において意思決定してください。

スマート農業は「技術を入れること」から次の段階へ

スマート農業という言葉から、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

自動運転トラクター、農業用ドローン、環境センサー、AI、生育予測――。

もちろん、これらのテクノロジーは農業を変える重要な要素です。

しかし、私は2008年頃からスマート農業に関わり、農業法人の現場、IT企業、農林水産省など、さまざまな立場から農業とテクノロジーの関係を見てきました。

その中で一貫して考えていることがあります。

スマート農業は、最新技術を導入することそのものが目的ではありません。

データを取得し、そのデータを経営や現場の意思決定につなげ、生産性、収益性、持続可能性を高める。

さらに、生産だけでなく調達、加工、物流、販売まで情報でつないでいく。

そこまで進んで初めて、農業DXとして大きな価値が生まれると私は考えています。

今回紹介する株式会社Agrieeは、その方向性に挑戦しているスタートアップの一社です。

Agrieeは現在、株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」を通じた資金調達を予定しており、私はスマート農業・農業DXの専門家という立場から同社の取り組みに応援コメントを寄せています。


衛星データで農作物の状態を把握する「GrowthWatcher」

Agrieeが開発・提供しているのが、衛星画像を活用した農作物の生育評価システム「GrowthWatcher(グロースウォッチャー)」です。

圃場の位置や作付け情報を登録すると、対象期間の衛星データを取得し、植生指数などから農作物の生育状況を可視化します。

生育の遅れだけでなく、基準値から外れた状態を把握し、確認すべき圃場を見つける判断材料として活用できる仕組みです。

衛星データを農業に利用するサービスそのものは、決して珍しいものではありません。

私がAgrieeに注目している理由は、むしろ「誰の意思決定を支援しようとしているのか」という点にあります。


「生産者向け」だけではなく「実需者」を見ている

多くのスマート農業サービスは、生産者の作業効率化や収量向上を主な目的として設計されています。

それに対してAgrieeは、生産者向けサービスに加え、食品メーカー、カット野菜メーカー、外食、流通、商社など、農産物を調達する実需者側の課題にも焦点を当てています。

GrowthWatcherには、生産者向けの「ファーマーズ」と、実需者向けの「バイヤーズ」があります。

生産者側は自分たちの圃場の生育状況を確認する。

一方、実需者側は、契約する複数産地の生育状況を一覧で確認する。

つまり、生産者と実需者が同じ情報を見ながら、将来の供給について考えられる仕組みを目指しています。

私はここに、大きな可能性を感じています。


異常気象は「農業の問題」だけではなく企業の経営問題になった

近年の猛暑、豪雨、干ばつなどによって、農産物の生育や収穫時期を、従来の経験だけで正確に見通すことは難しくなっています。

これは生産者だけの問題ではありません。

食品メーカーや流通企業にとっても、

「予定していた数量の原料を確保できるのか」

「収穫時期が遅れないか」

「別産地からの調達を準備する必要があるのか」

「工場の生産計画を変更する必要があるのか」

といった経営判断に直接影響します。

ところが農産物の調達では、現在でも電話や担当者同士の経験に依存した情報収集が行われるケースがあります。

問題が分かった時には、すでに収穫直前。

その段階で代替調達を始めても間に合わないケースがあります。

だから重要なのは、

「問題が発生した後に知る」のではなく、「問題が起きる可能性を早めに捉える」ことです。


データの価値は「見ること」ではなく「次の行動」にある

私はこれまで、農業現場で環境データや作業データを取得し、それを農業経営に活用する取り組みに長く関わってきました。

そこで何度も痛感したことがあります。

データは、集めただけでは価値になりません。

気温を測る。

湿度を測る。

農作業を記録する。

農作物の状態を可視化する。

それだけでは、経営は変わりません。

そこから、

「今日はどの圃場を優先するのか」

「どの作業を前倒しするのか」

「収穫順序を変更するのか」

「不足が予想されるので別の産地を確保するのか」

といった具体的な意思決定につなげることが重要です。

私は著書『スマート農業のすすめ』の中でも、生産者、農協、普及指導員、食品企業、流通、バイヤーなど、農業を取り巻くさまざまなプレイヤーが情報によってつながることで、新しい価値が生まれる可能性について触れてきました。

GrowthWatcherが目指す世界には、その考え方と重なる部分があります。


私が注目している「GrowthWatcher バイヤーズ」

私が特に注目しているのが、実需者向けの「GrowthWatcher バイヤーズ」です。

これまで担当者が各産地へ電話をかけ、

「今年の生育はどうですか?」

「予定通り出荷できそうですか?」

と確認していた情報の一部を、客観的なデータから把握できるようになれば、調達判断の方法も変わる可能性があります。

さらにAgrieeでは、衛星データに気象データなどを組み合わせ、2週間後の供給予測を行う機能を2027年2月にリリースする計画を掲げています。

もちろん、予測機能については今後の開発や検証が必要です。

しかし、この方向性そのものは非常に興味深いものです。

不作による供給不足だけではありません。

逆に生育が早まり、供給量が増える可能性を把握できれば、

「仕入れを増やす」

「販促を行う」

「別の商品企画につなげる」

といった判断にも利用できるかもしれません。

つまり、

「農業を見るためのシステム」から「経営判断を支援するシステム」へ

進化していく可能性があります。


国や自治体で実証を積み重ねている

スマート農業の世界では、

技術的にできること

と、

農業現場やビジネスで実際に使えること

の間には、かなり大きな距離があります。

そのため私は、どれだけ最新技術を使っているか以上に、現場でどれだけ実証し、改善を繰り返しているかを重視しています。

AgrieeのGrowthWatcherは、農林水産省の事業のほか、東京都、大分県、鹿児島県、熊本県などの事業に採択され、現場での検証を重ねています。

2022年のサービス提供開始後も、作物ごとの評価基準や解析ロジックについて改善を続けてきたとされています。

これは今後の事業化を見るうえで、注目したいポイントの一つです。


その先に掲げる「食のサプライチェーンOS」

Agrieeが掲げている構想は、現在のGrowthWatcherだけにとどまりません。

現在重点的に取り組んでいるレタス、キャベツなどから解析対象を広げ、さらに将来的には海外展開も視野に入れています。

最終的に掲げているのは、

生産・加工・流通・小売を共通のデータでつなぐ「食のサプライチェーンOS」

という構想です。

もちろん、これは簡単に実現できるものではありません。

対象品目の拡大。

予測精度の向上。

実需者側への普及。

営業体制の構築。

収益モデルの確立。

海外市場への対応。

多くのハードルがあります。

したがって私は、これを「成功することが約束された事業」と評価しているわけではありません。

実現すれば大きな社会的価値を持ち得る、挑戦する価値のあるテーマの一つ

として注目しています。


FUNDINNOを通じた資金調達に挑戦

Agrieeは今回、株式投資型クラウドファンディング「FUNDINNO」を通じた資金調達を行います。

募集期間は2026年9月5日から9月18日まで、目標募集額は9,049,600円、上限応募額は40,051,200円とされています。

調達資金については、GrowthWatcherバイヤーズの新機能開発、人材採用、営業体制の強化などに充当する計画が示されています。


詳細についてはこちらをご覧ください。

▼株式会社Agriee FUNDINNO募集ページ


私がAgrieeを応援する理由

私はAgrieeを、

「衛星データを使っているから」

という理由だけで応援しているわけではありません。

むしろ評価しているのは、

農業で得られるデータを、生産者だけの中に閉じず、実需者の調達や経営判断までつなげようとしていることです。

これからのスマート農業は、

「圃場をどう効率化するか」

だけでは足りません。

生産、調達、加工、物流、販売をどう情報でつなぎ、フードチェーン全体として強くしていくか。

そこまで視野を広げる必要があります。

Agrieeの挑戦は、その方向に踏み出す一つの試みだと私は考えています。

GrowthWatcherが今後どこまで実用性を高め、実需者の経営判断に使われる仕組みに成長していくのか。

スマート農業・農業DXに長く携わってきた一人として、その挑戦を応援しています。


投資を検討される方へ――必ずご確認ください

最後に、非常に重要なことなので改めて記載します。

本記事は、Agrieeの事業内容および取り組みに対する筆者個人の評価や期待を紹介したものであり、Agriee株式への投資を推奨、勧誘または助言することを目的とするものではありません。

FUNDINNOで募集される株式会社Agrieeの株式は非上場株式です。

FUNDINNOの開示情報では、少なくとも以下のようなリスク・留意事項が示されています。

  • 投資元本は保証されておらず、投資額の一部または全部を失う可能性があります。

  • 非上場株式のため市場価格が存在せず、換金性が著しく低い商品です。

  • 株式には譲渡制限があり、希望するときに自由に売却できるとは限りません。

  • 株式会社Agrieeは2026年6月30日時点で債務超過となっています。

  • 同期に営業損失を計上しています。

  • 将来の売上や資金調達が計画どおり進む保証はありません。

  • 配当が行われる保証はなく、事業計画期間中は配当を予定していないとされています。

  • 今後の競争環境、市場環境、技術開発、資金繰り等によって事業計画が変更または実現しない可能性があります。

  • 発行者の財務情報について、公認会計士または監査法人による監査は行われていません。

このほかにもリスクが存在します。

本記事に記載した将来像、可能性、期待などは、将来の業績、企業価値、株価、IPO、M&A、配当その他の投資成果を保証するものではありません。

また、本記事は公開時点で入手できた情報等をもとに筆者の見解を記載したものであり、その後の事業環境や会社の状況の変化によって内容が現状と異なるものになる可能性があります。

投資を検討される場合は、必ずFUNDINNOの公式募集ページ、契約締結前交付書面、発行者情報、リスク情報等の最新資料を直接確認し、必要に応じて税理士、弁護士、金融その他の専門家にも相談してください。

最終的な投資判断は、投資される方ご自身の判断と責任で行っていただくようお願いいたします。



 
 
 

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