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“第2のふるさと”で農業に出会う― ふるさと住民登録制度 × スマート農業で拓く地域との新しい関わり方 ―


みなさん、こんにちは。渡邊智之です。私はこれまで、農業のデジタル化やスマート農業の推進を通じて、都市と地方、そして人と農業をつなぐ新しい仕組みづくりに取り組んできました。

いま、そんな私たちにとって、とても興味深い制度が新たに登場しました。 それが政府の地方創生の目玉政策である「ふるさと住民登録制度」です。

この制度と、スマート農業の技術を掛け合わせることで、「都会に住みながら農業に関わる」という、これまでにない“ふるさと”との関係性が生まれようとしています。


◆ ふるさと住民登録制度とは?

簡単に言えば、「住んでいないけど、その地域と関わる人」を可視化し、支援する仕組みです。

自分の故郷でなくてもOK。行ったことのない土地でもOK。スマホで簡単に登録できる「第2の住民票」が発行され、対象自治体の住民として各種特典が受けられるようになります。

たとえば、兵庫県丹波市では登録者にクーポン券や博物館の無料入場が、香川県三豊市では地元特産品の抽選やバスツアーが提供されています。こうしたサービスは自治体ごとに自由に設計されており、これからさらに多様化していくでしょう。

政府は今後10年で登録者1,000万人を目指しており、地方創生の切り札とされています。


◆ スマート農業で“ふるさと”とつながる時代へ

ここに、私たちが長年関わってきた「スマート農業」の技術が加わることで、まったく新しい価値が生まれます。

たとえば:

  • リモートセンシングや環境モニタリングを通じて、離れた場所から農地の状況を確認

  • ドローン撮影で成長の変化を追い、オンライン講座で農業体験

  • 地元の農業法人と連携して、共同栽培プロジェクトへの遠隔参加

これまで現地に行かないとできなかった「農業への関わり」が、スマート農業技術を活用することで、誰でもどこでも実現できるようになってきました。


◆ モデルケース:ふるさと登録+スマート農業体験

いくつかの想定モデルをご紹介します。

  • 📍 香川県三豊市に登録 → 特産品抽選+スマート農業講座受講

    • 牛肉やうどんの抽選だけでなく、地元農家の“今”をスマホで学べる体験講座を提供

  • 📍 兵庫県丹波市に登録 → クーポン+環境モニタリング連携

    • 提携農家のハウス内センサーを通じて、自分の“区画”の作物成長を見守る楽しみ

いずれも「観光 × 農業体験」という、新しい地域関与の形を生み出します。


◆ 地方に貢献する新しいカタチ

この制度は、「行って応援」だけでなく、「技術・知見・アイデアで応援」する仕組みにもなり得ます。

都市部に住む方でも、

  • 農業経営のアドバイスやIT導入支援

  • 地元農産品のPRやSNS運用

  • スマートファーマー育成プロジェクトの支援

など、“自分の得意分野”で地域に関わることができます。

つまり、スマート農業を通じて「遠隔農業パートナー」になる、そんな未来像も現実味を帯びてきたのです。


◆ おわりに:まずは、1つ目の“ふるさと”を登録してみませんか?

これまで、「農業=田舎に行かないとできないもの」という常識がありました。でも今は、「農業=デジタルでつながれるライフスタイル」に進化しつつあります。

ふるさと住民登録制度とスマート農業。この2つを掛け合わせることで、「帰る場所がない人も、関われる場所を持てる」社会が始まろうとしています。

地方創生の担い手として、農業のサポーターとして、あなたも“第2のふるさと”で、農業に出会ってみませんか? ご参考


 
 
 

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